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2009年09月28日

また”相場”の話

景気が悪い、という話はCG業界でも良く聞きます。

先日ニュースで、とある中小企業の労組のリーダー(?)が、
「”大手がこれだけの賃金アップしかしていないのだから、中小企業である我々がそれ以上のアップをするわけには行かない”と経営側から言われてるので、大手さんがもっと上がってくれないと困る」と言うのを見ました。
中小企業の組合のリーダーが大手企業の賃金の増減を気にしていると言うことは、周り(=相場)を見て主張せざるを得ない立場の弱さを露呈しています。

もちろん、物の値段は相場で決まります。
だからこそ彼らは経営陣から、”大手の社員がどれだけもらっているか(=賃金の相場)”を説得の材料に使われたのです。
それで労働側も納得してしまった。

しかし、何かヘンではないでしょうか。

値段は相場で決まるとはいえ、
賃金の増減は本来、景気や他の企業の賃金に左右されるものではなく、
その企業そのものの利益の増減に拠るはずです。
景気が幾ら良くても、その企業が儲かっていなければベースアップをしても会社が潰れるだけですし、景気が悪くてもその企業が儲かっているならば経営陣は社員の待遇を良くする余裕が考えられるはずだからです。

ですから本来、
経営側は相場を根拠にするのはおかしいですし、
労働側は相場で納得するべきではありません。

労働側としては、
「周りがこれだけだからウチも上げろ」ということではなく、
「ウチはこれだけ儲かる程がんばったのだからもっとよこせ」
と言うのが正しい主張でしょう。
双方が納得した数値が、最終的に相場を左右することとなります。

何?ウチは儲かってない?
じゃあ賃金アップなんて、言ってられませんねえ。


さて、
3DCG業界は全部が中小企業ですから、大手はありません。
大手プロダクション?勘違いしてはいけません。
ニュースに出てくるような大手企業には、数万人の社員がいます。
日本の大手CGプロダクションと言われている企業は、
せいぜい数十人のレベルです。
社会全体から見たら、そんなもの吹けば飛ぶような
どこにでもある中小企業の規模に過ぎません。
”大手”の意味がまったく違うのです。

したがってすべての企業に組合などあるわけもなく(聞いたことありません)、
そのようなものを望むこと自体が間違いなのです。

その中で、あなたは賃金アップを主張できる論法を持てるでしょうか?

「周りがこれだけもらっているのに私は、、」とか
「他の会社ではこれだけ上げているのだからウチも、、」というのは
なんとも主張としては弱いです。

「私はこの会社の利益にこれだけ関わったのだからこれだけ欲しい、さもなければ他へ行く」というように、
市場原理を有効に活用したいところです。

さて、ここで大きな問題があります。
会社の利益がどれだけなのか、あなたは知っているでしょうか?
なかなかこれは、わかるものではありません。
なかなか聞けるものではないし、教えてももらえない事が多いはずです。
”売上げ”と”利益”は違います。お間違えのないよう。

フリーランス、もしくは経営者として生きてゆくのであれば、
ここの感覚を研ぎ澄まさなければいけません。

私からして、
まだまだスタート地点にもたどり着いていないような気持ちです。

2006年01月19日

あなたの値段を決めているもの

あなたの労働の値段を決めているものは、いったい何でしょう?

結論から言えば、上司でもクライアントでもありません。
それはアダム・スミスの言う”神の手”です。

もちろんあなたの値段を直接決めている人は、上司であったり
クライアントであったりするでしょう。
しかしその人は、何を基準に値段を決めているのでしょう?

こんなときに良く出てくる言葉が、”相場”です。
業界ではこんなもんだ。世間ではこうだ。ウチではこうだ。
あの人がこの位なんだから、あなたはこうでしょう。
そんな風に説得されたのではないでしょうか。

もっともらしく聞こえるかもしれませんが、
これは要するに周りを見ているだけです
どんな大きな会社の社長さんでも、実のところこれだけです。
そんな感じで労働の値段は決められているのです。

この原則はスーパーでの買い物と、何一つ変わりません。
例えばあなたは、
全く同じモノが2つのお店で違う値段で売られていた場合、
安い方のお店で買い、高い方のお店は敬遠しようとするはずです。
全ての人が自由意志でそうしますから、
割高なお店はいずれ消滅し、割安なお店は繁盛します。
この現実を前にすれば、2つのお店の間には競争が働きます。
このとき価格設定の基本になるのは、周囲のお店が設定した値段です。

いくら利益が出るからと言って高い値段を設定してばかりいれば
顧客がいなくなってしまいますし、
いくら繁盛しても利益が出なければ破綻してしまいますから、
お店の価格設定は、利益の出ながら、しかしそして
顧客が他の店に流れないギリギリのところになってゆくはずです。
そうして”相場”というものは作られていきます。

人が自由意志で競争してるにもかかわらず、
需要と供給が収束に向かう現象を、アダム・スミスは
”神の見えざる手”と名付けました。
神の手が相場を決め、それをもとにあなたの上司やクライアントは
出すお金を決め、そしてその行為がまた
手を動かす神の性格を決めてゆくのです。

お金を出す側はできるだけ下げようとします。
その方が得だからです。
あなたはもらえるものならもらえるだけお金は欲しいはずです。
その方が得だからです。
その2つのベクトルの妥協点があなたの値段です。

その値段が高いか安いか。
あなたが交渉でYesと言った瞬間に、
神の手はどちらかへ采配を決めるのです。

あなたは、
上司やクライアントが出す報酬に不満があったりしませんか?
”神の手”という考え方に照らせば、対処法は簡単です。
値段を決めている人に"No"を言えばいいのです。
そして神の手に従って、もっと値段を上げてもらうか、
他の人にもっと高い値段で自分を買ってもらいましょう。

誰か他にもっと高い値段で買ってくれる人がいるならば、あなたの勝ちです。
いないならば、あなたはその値段で満足しなければなりません。
その値段が、あなたの価値だからです。

それができないならば、あなたはただのわがままな子供と同じです。
給料、報酬は親がくれるおこづかいとは訳が違うのです。

給料が上がらないとか、報酬が不当であるとか
周囲にグチを言っている暇があるのならば、
自分の市場価値を上げる努力をするべきです
そうすれば、市場原理が働いて、誰かがあなたをもっと高額で買ってくれます。
そのような努力もしないで、高額報酬を受け取れるわけがありません。

神はあなたの中にもいます。
あなたの値段を決めているのは、あなた自身でもあるのです。