あるコンテストの審査員をした私が「惜しい、残念」と思ってしまった作品を応募した、あなたへのメッセージ

あなたは素晴らしい

まずコンテストに応募した事は素晴らしい事だと思います!ポジティブな気持ちの表れですね!周りに同じ事をした人がどれだけいるでしょうか?あなたはプロの目に触れる場所に自分の作品を晒すという、勇気ある決断をしたのです。その意味で、あなたは周りのライバルに勝っています。

せっかくなのでこの機会を有効に使いましょう。私はあなたの作品は、残念ながら他と比べて足らないところがあると感じてしまいました。私はイチ審査員でしかないですが、おそらく優秀作品に選ばれることはないでしょう(もし選ばれたらゴメンナサイ)。

足らないところを指摘することもできますが、実はそんなことより、私はおそらくその根本にあるものを伝えたくなりました。

それは「マインドセット」です。おそらくあなたの作品は、それにかけたエネルギーがほかの優秀作品に比べて少ないと思います。その理由はなんでしょうか。私が思うに、その理由の最大のものは「これで提出しよう」と思った、あなたのマインドセットにあります。

学生・プロに限らずCG制作者にとって、「もっと良いものを作りたい」「どうすればもっと良くなるんだろう?」といった感情は最も根源的なものです。この感情を強く持ち、それを楽しみ、エネルギーを注ぐと、間違いなく良いCG作品ができます。そしてその感情は、制作を経験すればするほど、大きくなっていくものです。私は、あなたがその気持ちを「育てる」という行動を取れば、ぐっと作品のレベルが上がると思っています。

いまこそ、自分を見つめなおして行動を変えるチャンスです。

この作品を作る最中、あなたは楽しかったでしょうか?制作に夢中になり、時間が過ぎるのを忘れた時はあったでしょうか?

もし沢山あったと思えるなら、それは素晴らしいことです!まずは制作する事が「楽しい」と思った事を忘れないでください。それこそがCG制作の原点です。

そして誰かに作品の不備を指摘された時、「けなされた」と思わないでください。そして自分の作品に、自分で良い意味で厳しくすることを楽しんでください。修正する気持ちを楽しんでください。修正は辛いことではなく、楽しいことなんです。

具体的な方法

私にはあなたに提案する、いますぐできる、具体的なアクションプランがあります。

それは「優秀な作品について自問自答し、文章にすること」です。

周りにはきっと、自分より優秀な作品があります。それはあなたもわかっている事だと思います。その中で自分の気に入った作品は何ですか?

 

その作品のどこが良いと思いますか?

その作品と自分の作品は何が違うと思いますか?

その違いを埋めるためにはどうすれば良いと思いますか?

 

見て考えるだけではダメです。この問いへの答えを考え、スマホにでも紙でも、必ず文字にしてください。

もしそれができて、自分と作品を見つめなおす事ができたなら、あなたの心の中で本当の快進撃が始まります。

心が変われば、行動が変わります。

生活が変わります。人生が変わります。修正を楽しめます。

そしてたくさんのエネルギーが注ぎ込めたとき、最後には成果物が激変します。周りの評価は大きく変わっているでしょう。

業界歴30年のおっさんが保証します。

だってあなたは、もうすでに一歩を踏み出しています。

その昔、30年前の私にもできなかった「コンテストに応募する」ということができたんですから。

本当に応援しています。がんばってください。

(あくまでイチ審査員の私個人の意見です。どう受け取るかはあなた次第です)

Z-FLAG

東京の神保町のCGプロダクションです。日本一を目指して活動中

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