Vray PhysicalCameraの落とし穴

Maya Vrayのフィジカルカメラを使って制作をしていると、「あれ、妙に暗い、、、」と思う時がありませんか。フィジカルカメラを使っているという意識があれば当然、シーンの明るさとカメラの露出が適正でないと思ってしまいがちなのですが、あるパラメータに気づかずそのまま露出の調整をしてしまうと面倒なことになってしまう場合があるのです。

それはカメラのシェイプノードにある「Center Of Interest」です。

これ、普通のExtra VRay Attributesロールアウトには存在しません。カメラのシェイプノードをチャンネルボックス表示状態にして初めて見えます(Maya標準だから)。

これは注視点までの距離を表していますが、小さい値になると明るさに大きく影響します。

Chaosのドキュメントを見ると、どうやらカメラのフォーカスによる明るさの変化をシミュレートしているとの事。ボカすという事は光がフィルム面に集中せず広がって到着するという事だから、その理屈であれば暗くなるのはわからなくもないのですが、、
そもそもVrayのフィジカルカメラのデフォルトではDOFはオフになっています。なのにこの値による明るさの変化だけはしっかりされてしまい、そしてオフにする術がない。ピントの合った暗い画像がテストで出てきたら、ユーザーは明るさ関係の設定が悪いと思ってISOを増やしたり、HDRIの強さを調整してしまうでしょう。

この値、centimeter設定で100だとライティング作業上問題ないことは経験で分かっていましたが、じゃあどれだけの値にすれば影響が出て、どれだけの値にすれば問題ないのかを調べたくて実験したのが上記のアニメーションです。
center OfInterestの値だけを指数的に変えてみました(シーンはcentimeter設定)。
10以下だと大きく落ち込み、大きい値だとほとんど明るさは変わりません。微妙に変わっているようですが。

50くらいより上であればまともな明るさになる(無限遠の状況と実質変わらない)ので、ライティング作業上は問題はなくなるようです。

カメラを作成したときのこの値のデフォルトは「5」なので、そのままにしているとレンダリング画像の明るさはこの値の影響を大きく受けます。
しかも、もしこのカメラを使ってMayaでのビューポート上の操作をすると、値が変わってしまいます。

知らないと、振り回されかねない。

なかなかの落とし穴だと思いませんか。